アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」がアニメ映画化されているということで、観てみました。
「星の王子さま」は原文でも読んだくらい好きな本でしたが、イメージが壊れることもなく、とてもきれいな映画でした。また、当事者である子どもの目線のストーリーと描写が良かったです。
原作では 「かんじんなことは、目に見えないんだよ」が有名ですが、本作品での一番のメッセージは「問題は大人になることじゃない、 忘れることだ」かな、と感じました。
子供の頃に感じていた ワクワク感
真っ直ぐな気持ち
誰かを思い誰かのために行動すること
時間をかけて誰かと関係を育む
そんな人間として当然のことを忘れてしまうことが、問題なのだと。
ストーリーとしては、ひとり親家庭の母親と小学生の女の子が主人公です。母親は、いわゆる教育ママというか教育虐待に近く、子どもの将来のために全てを管理しようとします。そんな日々にうんざりした女の子は、隣の家に暮らす、ちょっと変なおじいさんとの出逢いから、これまで経験したことのないような世界に入っていきます。
「問題は大人になることじゃない、 忘れることだ」
「君が時間をかけて育てたからこそ、そのバラは大切なんだよ」
「かんじんなことは、目に見えないんだよ」
大人になる、とはどういうことか?
人とつながるとは、どういうことか?
大人になったからこそ、考えさせられることが多い映画でした。