「護られなかった者たちへ」観てきました。いい映画でした。
この映画を観て思い出したことは、「被災地の行政職員も被災者である」ということです。被災後、行政の業務が増大し、それを被災者でもある職員が対応することの限界があると思いますが、サポートはどれくらいあったのでしょうか。ほとんどなかったのではないでしょうか。
行政職員にとって被災者対応の業務も、被災して初めて経験する仕事だと思うので、スムーズにいくわけがないと思います。災害時には、岩手県遠野市が取り組んだ被災地後方支援活動のような他エリアとの協力体制が必要だと思いました。
映画の中で福祉保健事務所の職員が「思考停止していた」と言っていましたが、そうさせる状況が問題なのだということがよく伝わってきた映画に思います。
市民を護るのが行政職員の役割であるのならば、その行政職員を支えるという視点も必要だと思います。
また、親を津波で失った子どもが、避難所で仲良くしている家族をみて避難所から出ていくシーンがあったのですが、避難所とは家族を失った人が集まる場でもあるということに改めて気づきました。やはり、避難所はこういった意味でもプライバシーが守られるべき場所でなくてはならないのではと思いました。