映画「アディクトを待ちながら」
「シネマ・ジャック&ベティ」で、映画「アディクトを待ちながら」を観てきた。
私はあまり映画で泣かない方だけれど、最後の20分は泣いてしまった。
映画を観て感じたのは、依存症当事者が、なるべく早い段階で自助グループや支援団体(家族や身内以外の第三者)に繋がることの大切さだ。現状は、逮捕されたり入院したり、どうしようもなくなってから繋がるのではないのだろうか。
依存症は家族をめちゃくちゃに壊す。でも、依存症当事者は謝る言葉以外を持ち合わせていないものだということがこの映画から伝わってきた。しかし、それでは家族は納得しない。つまり、関係の修復は当事者間だけでは難しい。
依存症には、薬物、ギャンブル、アルコール、買い物、ゲームなど状況が様々であるためか、誤解や偏見がつきまとい、自己責任で終わらせられることが多い。社会構造や特性の問題として捉えられるべきであるのに、その議論はあまりされない。
偏見がある限り、自助グループや支援団体にはアクセスしづらくなる。だからこそ、本作を多くの人に観てもらって、偏見をなくしていく必要があるのだと思った。それが、依存症の予防や早期の支援に繋がるのだと思う。キャンセルカルチャーからリカバリーカルチャーへ。
ミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」も、なかなか良い作品を上映していてよかった。もっと、近ければ通うのだけれど。
