傍楽 ~未来をつくる仕事をしよう~

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

【3.11】気仙沼市 東日本大震災遺構・伝承館へ

 少し前ですが、10/26〜10/27に立教大学院 21世紀社会デザイン研究科 石川治江ゼミ合宿で、気仙沼へ行ってきました。今日は、3.11ということもあり、合宿での体験を振り返ってみたいと思います。
 当日は、7:56東京発のはやぶさ103号でイーブイをお供に出発です。気仙沼といえば、ポケモンGOなので、ラプラスに会えることも期待して・・!

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dengekionline.com

 

東日本大震災遺構・伝承館とは

 一ノ関に10:08に集合。レンタカーを3台借りて気仙沼へ向かい、今回の合宿のメインである2019年3月10日にオープンした「気仙沼市 東日本大震災遺構・伝承館」へ向かいました。 

www.kesennuma-memorial.jp

ここは、震災当日まで宮城県気仙沼向洋高校の校舎として利用されていた建物に震災伝承館を加えた施設です。

東日本大震災では、死者1,152人(震災関連死含む)、行方不明者214人に上るという悲劇を気仙沼市にもたらしました。震災の記憶と教訓を伝え、警鐘を鳴らし続ける「目に見える証」として活用し、気仙沼市が目指す「津波死ゼロのまちづくり」に寄与することを目的としてつくられたそうです。 

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本当に海の目の前でした。津波のことを考えると少し怖くなりました。

 

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ちゃんと石川ゼミで予約されています(笑)

 

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こちらが入館チケット。一般(大人)で600円です。

 

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見学して感じたこと

見学スケジュールとしては、まずは震災当日の津波の映像(約10分)を観たあとに校舎内へ移動し、再度伝承館に戻ってくるという内容です。大型の映像シアターで見る津波はその脅威を改めて感じ、また現場の声などもとても生々しく追体験をしているような感覚になりました。(気分が悪くなる方もいらっしゃるようで、出入りは自由になっています)

映像が終わると、校舎内へ移動します。

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ここは保健室だったみたいです。

 

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校舎の中に車が。

 

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今回アテンドしてくださったのは、気仙沼市役所 震災復興・企画課長 小野寺 憲一さん。とてもエネルギッシュで情熱的な方で、東日本大震災を風化させたくないという気持ちが強く伝わってきました。

 

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次に、校舎の屋上へ移動しました。

 

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本当に海がすぐそこです。屋上に避難されていた方もいらしたようで、本当に恐ろしかったとおもいます。近くの工場も津波で流され、校舎の方に向かってきてぶつかったとのことです。

 

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建物の角にぶつかった程度で済んだようで、本当によかったです。かすった跡がこれですが、この跡も敢えて修復せず、コストをかけて現状維持をしているそうです。このような風化させない努力と工夫が、館内の至る所にありました。

 

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津波は屋上のぎりぎりまで来ていたようです。

 

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これは、当日実際に屋上に避難されていた教員や工事関係者の方々の写真です

 

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机などを踏み台にして屋上よりさらに上の高い所へ避難されていたようです

 

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そして、校舎から外にでると、 この「折り重なった車」が。
津波は、第1波、第2波、第3波と次々に襲い、その度に強力な「引き波」が地上のものを海に引き込む。この写真は、引き波の通り道に流れてきた車が引っかかって折り重なったようです。家の2階部分がそのまま流され、この校舎の間に挟まり、中の住民2名が無事助かったということでした。本当に奇跡だと思いました。

 

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これで校舎の見学は終わり、再度伝承館へ戻ります。

そして最後、震災当日の様子を語る3人の住民のお話が上映されました。その中でも特に印象的だったのは、卒業式で答辞を読んでいる階上中学校(当時中学三年生)の梶原裕太さん。避難所となっている中学校の体育館で答辞を読む梶原さんの姿に、多くの方が涙を流されていました。

「階上中学校といえば防災教育」と言われ、内外から高く評価され、十分な訓練もしていたわたくしたちでした。
しかし、自然の猛威の前には人間の力はあまりに無力で、わたくしたちから大切なものを容赦なく奪っていきました。
天が与えた試練というにはむご過ぎるものでした。
辛くて、悔しくて、たまりません。
しかし、苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが、これからのわたくしたちの使命です。  

en1.jimdofree.com

ワークショップで消化しきれない想いを形に

見学を終え、皆なんとも言えない気持ちになっていたかと思います。

最後、気仙沼で地域活性化の取り組みをされている方のプレゼンを聞き、その後「伝承館への提案」をテーマにワークショップをおこないました。

私個人の感想を書かせていただくと、設立趣旨は大変理解でき多くの学びをいただきましたが、伝承感の一番の目的である「風化させない=自分ごと化する」ことができたかというと、そうならなかったというのが正直な気持ちでした。

なぜかというと、最後の映像は感情に訴えかけるものであったため、気持ちが混乱した状態で終わってしまったからです。私以外もそのように感じた人は少なくなかったように思えます。例えると、貧困問題のエピソードを聞いた人が、「自分の環境(親)に感謝したい」と同情的な感想で終わってしまうのと似ているかもしれないです。

ワークショップでは、このような私の認識を共有させていただき、どうすれば「自分ごと化」できるのかという議論もしました。

そこで2つの案が出ました。1つは伝承館の出口に語り部さんを配置し、語り部さんと対話できるような質問コーナーをつくるというものです。これは以前、陸前髙田市を訪問したときに出逢った語り部さんに言われたことで、とても印象に残っていたことを共有させていただいたことがきっかけでした。当時語り部さんに言われたことは

この中で自分が避難する予定の避難所に行ったことがある人はいますか?本当に被災地のことを思うのだったら、まずは自分の命と自分の家族を守る準備をしてください。それが一番の追悼になるのです。

 その時、自分が被災した時の準備を本気でしていないというのは、自分ごと化できていない証拠だと思ったことを思い出しました。そして、そういった日常が、災害の恐ろしさを徐々に忘れさせ、その延長線上に風化があるのかもしれないと考えました。だから、語り部さんと対話することで、最後に自分ごと化できるような場があると良いと思ったのです。

2つ目の案は、その場で防災グッズを購入でき自宅まで配送してもらえるというサービス。発災時に本当に必要なものは何なのかを自信をもって言える人は少ないと思います。そこで、被災されたご経験から「なぜこの防災グッズが必要なのか」という視点からグッズを紹介しその場で購入できるようにするのが良いのではないかという意見がでました。

ワークショップを通じて、改めて自分の気持ちを言語化することの重要性を感じました。共有することで、前に進む具体的なアイデアが生まれてくるのですね。

(ワークショップの様子)

石川ゼミリーダーの三浦さん

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次にEticの押切さん

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Alopecia Style Project Japanの土屋さん

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Alopecia Style Project Japanの角田さん

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夜はみんなで懇親会でした!

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ラプラスにも会えました!

 

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学びながら旅をする、これは今後も続けたいです。