傍楽 - Kaori's Blog

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

【読書ノート】ひとりで生きていく [ ヒロシ ]

ゆるキャン初心者として、ソロキャンプYouTuberのヒロシからは勉強させていただいております。思わず、買ってしまいました。 

 本書は、強固な人間関係を構築できない(結果構築しないという意思になった)ヒロシが、絶望せずにいられた彼の人生の振り返りと、今はひとりで生きていくことを自信をもって肯定できるようになったその理由が書かれています。

人はストロングタイズ(家族など強固なつながり)なく、ウイークタイズ(サードプレイスなどゆるいつながり)だけでも幸せに生きていくことができるのか、人によるものなのか、私にはまだわかりません。

ただ、ヒロシのいうように、強固な人間関係は、時に理不尽な結末になることもあり、それに苦しめられてきた人にとっては、もうそこに「期待したくない」となる気持ちもわかる気がします。

 

また、中盤で『よからぬ一発屋』という話がでてきますが、これはテロ的な行為を指しており、そうならないためにも、孤独でも絶望せずに生きていってほしいという、同様の悩みを抱えた中年の独身男性に向けているであろうメッセージもあります。また、メディアによるデリカシーのない報道に傷ついていることも書かれており、昨今の事件の犯人の報道の仕方も偏見が助長されて生きづらさにもなっているとも。

彼は、劣等感から絶望しないために、自分が惨めに感じられる環境から逃げ続けたことが結果的に良かったと言ってます。
兄弟との比較、同級生や同世代の成功話、リア充SNSなどの情報を遮断すること、その結果、ソロキャンプにいきついたようです。

それでも、情報を遮断できたり、逃げ続けることができるのは、なかなか、ある意味強者じゃないと出来ることではないかもしれないなぁとも思いました。力が本当に削がれてしまった人には難しいだろうなぁと。

ヒロシの今後を追っていきたいとおもいます(笑)