傍楽 - Kaori's Blog

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

ひめゆりの塔に献花〜守られなかった日本人と守られた日本人

今回の沖縄の旅は、ひめゆりの塔と平和記念公園へ。

ひめゆりの塔へ献花。
戦況が悪化する中、まだ15〜17歳の子どもが国家に動員され、なんとその1週間後に無責任な解散命令を受ける。これは、軍はもう守らないので自分で逃げろということを意味する。避難していたガマは日本兵に奪われ、砲弾の中を逃げるしかなかったこと。捕虜になるくらいなら自決を選ぶよう刷り込まれていた中で死を選ばるを得なかったこと。

実際、学徒の多くは、解散命令後に命を落としている。
国に尽くした人々を、国は見捨てた。

沖縄の戦争に纏わる怪談で、ガマの中にいる戦時中の霊が、本土から来た日本人だけを睨んでいる、という話を聞いたことがある。守られなかった日本人と守られた日本人。
「あなたは、知っているのか」
と問うているのではないかと思った。

これは、平和記念公園の写真

平和の礎。沖縄戦で亡くなった23万8千人以上の氏名が国籍問わず刻まれている。

国立ハンセン病資料館へ

先日、初めて国立ハンセン病資料館へ行ってきました。

国がハンセン病患者にしたきたことは、棄民政策の一つなのだろうと思いました。

憲法で人権が保障されるようになってからも、ハンセン病患者を隔離し続けていた政策には、ホームレス問題とも通じるものを感じます。

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【読書ノート】半分姉弟 1 (トーチコミックス) 藤見 よいこ (著) (リイド社)

友人の紹介で知ったのですが、とってもよい漫画でした。

主人公は外国人と日本人の親を持つ"ハーフ"(本書では敢えて"ハーフ"と表現)であり「2世」でもあります。(2世とは、外国から来た「第一世代」の親を持ち、その国で生まれ育った子どもを指します)

"ハーフ"であることも含め、思春期の子どもたちが日本で「2世」として生きるというのはどういうことなのかーー本作を通して、はっとさせられる場面が多くありました。

 

日本で「2世」として生きる子どもたち

外国に「ホーム」を持つ親と、日本を「ホーム」とする2世の子どもとでは、たとえ親子であっても立場が異なります。そのため親が子の気持ちを理解するのは難しく、そのことが親子関係ーー気持ちのすれ違いにも影響してくる。

さらには、親は日本語が苦手で母国の文化や価値観を持つ一方、子どもは日本語しか話せず、日本の文化の中で生まれ育つ。こうした言語や文化の違いも親子間のズレを生む大きな要因となっているのですね。

 

友達だけでなく、親にさえ自分の気持ちを理解してもらうのが難しい2世の子どもたち。その気持ちに思いを馳せると、やはり第三者としての理解者や支援者の存在が必要不可欠だと思いました。

 

日本で受け入れられるために「本当のことは言わない」

本作は、エリート・マイノリティとして生きる苦悩も上手く描かれていると思いました。印象的なシーンのひとつに、主人公が語る次のセリフがあります。

 

本当のことは言わない みんな本当のことは好かんけん

 

日本で受け入れられるために、自分の本音を言わず生きる。そのような現実が2世にはあるのかもしれません。

 

お互いを理解するためには、相手を傷つけるコミュニケーションがどうしても出てきてしまうものだと思います。でも、それを乗り越えないと本当の意味での理解には近づけない。多文化共生はきれいごとでは成り立たない。それが本作ではうまく表現されていると思いました。

 

わたしはどんだけマンダのこと傷つけてもふたりでいたいんだ

 

多文化共生を声高に掲げる社会に、その覚悟は本当にあるのでしょうか。

 

【読書ノート】「告知事項あり。」 児玉和俊 (著) (主婦の友社)

2025年1月22日に発売された書籍『告知事項あり。その事故物件で起きること』を読了。著者は事故物件に特化した不動産コンサルティング会社「株式会社カチモード」の代表取締役社長・児玉和俊さん。同社の特徴は、事故物件に一晩滞在し、科学的な調査を行う「オバケ調査」というユニークな手法を開発した点。本書には、著者が実際に経験した不思議で怖いエピソードが17話収録されている。

告知事項あり。

 

「オバケ調査」は事故物件の不動産価値を取り戻す試み

事故物件は過去に死亡事故があったことで不動産価値が下がる。著者は、賃貸不動産管理会社での経験を通じ、不動産所有者の立場からこの問題に対する解決策がないことに課題を感じてきたと言う。そこで「株式会社カチモード」を設立し、事故物件の管理者をサポートする仕組みを事業として展開。さらに「オバケ調査」という独自の室内調査を行い、事故物件に対するネガティブなイメージを払拭し、不動産価値を取り戻すことに挑戦している。

オバケ調査とは、具体的には何をするのか。超常現象の有無を検証するために、調査員が不動産物件に派遣され、映像記録、音声録音、電磁波測定、温度・湿度測定などを行うという。興味深いのは、科学の力で説明しようとすると、同時に科学で説明できない事象にぶつかる点だ。本書の中でも、ビデオカメラの記録に残らない音や映らない影などが紹介されている。

事故物件=怖い場所? それを変える「心の距離」の考え方~亡くなった人も、誰かにとっての大切な人

一度事故物件になってしまうと、家賃を大幅に減額して運用する方法しかない。その大きな要因のひとつが「心理的瑕疵」だという。

"心理的瑕疵という言葉があります。これは人の心が感じる気持ち悪さのことです。どこの誰かも知らない人が亡くなった部屋は皆、気持ち悪く感じます。(告知事項あり、p.224)

確かに、素性を知らない人が事故で亡くなった部屋に対して、「なんか嫌だな・・」と思うのは自然な感覚だろう。見ず知らずのオバケになんて怖いだけだで会いたくない。

でも、もしオバケでもいいから会いたいと思う人だったら?例えば家族や親友――夢で会えたら嬉しいと思う人たち。その人たちに会えるのなら、たとえ家賃が高くても住みたいと思うかもしれない。

著者は前者(嫌悪感・恐怖)が「心理的瑕疵」、後者(会えて嬉しい)を「心の距離」と呼ぶ。そうであるならば、事故物件の価値を決めるのは、単なる過去の出来事ではなく、それをどう感じるかという「心の距離」なのだろう。

「事故物件で亡くなった人も、誰かにとっての大切な人なのです。この理解こそが心の距離を近づけるためのポイントであり、心理的瑕疵を軽減する方法なのだと考えています。赤の他人だから気持ちが悪い。しかし、赤の他人であったとしても、亡くなったその人が誰かにとっての大切な人だと知ってもらえたとしたら・・・・・。オバケ調査とは、機械を使ったただの数値調査ではなく、亡くなってしまった誰かの大切なその人のことを知ってもらう。そのための調査でもあるのです。」(告知事項あり、p.226)

 

※なんと、『告知事項あり。~その事故物件で起きること~』がドラマ化するそうです!

 

 

「信用」って意外につまらないものかもしれない

爲末大さんのXの投稿「信用と信頼と安心の関係」

 

信用と信頼は意味が近いですが、調べてみると「信用は具体的な過去の実績を根拠にして信じる」で、
「信頼は未来に向けたものでそれほどはっきりとした根拠なく信じる」が違いなのだそうです。

 

私は「信用」してないけど「信頼」してる友人はいる。そして「信頼」してないけど「信用」している知人もいる。

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「夜回り」と「炊き出し」の現場で感じたことを振り返る

定期購読している「Be!」が届きました。
今回は、路上生活者支援をしているTENOHASI代表 清野さんのインタビュー記事【「生きづらさ」支援の現場を歩く】を読んで、昔ボランティアをしていた頃を思い出しました。

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