傍楽 ~未来をつくる仕事をしよう~

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

"通訳"では充分でなく、なぜ"日本語教育"が必要なのか

先週はEDAS主催 第26回外国人政策勉強会で、講師は神吉宇一さん(武蔵野大学准教授、日本語教育学会副会長)、テーマは「外国人との共生時代に不可欠な日本語教育の現状と課題」でした。

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日本語教育は"承認と"自己実現"に必要

外国人との共生時代に、なぜ日本語教育が不可欠なのでしょうか。通訳との違いはなんなのでしょうか。それは、

『外国人が日本で暮らしながら"承認と自己実現"を果たすために必要であるから』

また、この"承認と自己実現"は

『ここで暮らしていると幸せになれるという実感ももたらす』

というお話は、普通に考えれば当然であることなのにその視点を持っていなかった自分への気づきがありました。

 

 

遅れている日本語教育の体制

先日、シリアから難民として日本に来た若者の話を聞きました。
彼は現在某大手NGOからのサポートを受けており、勉強を頑張っていて、MBA取得を目指しているようです。
卒業後は(難民なので)シリアに戻ることは出来ないため、日本で就職するために就職活動をしているようなのですが、日本語の面で内定までなかなか行けないということでした。就職できないとビザのこととか様々な問題が出てくるようで、何とかならないものかと考えましたが、良い案は浮かんできませんでした。


日本では外国人が日本語教育を受ける環境が整備されておらず、やっと「日本語教育推進基本法案」が設立されるという状況なのだそうです。
(5/28衆議院を全会一致で通過。6月上旬には参議院でも可決され施行)


日本語が出来ないと仕事の選択肢(可能性)がぐっと減ります。仕事はお金を稼ぐだけでなく"承認と自己実現"を果たすためにもとても重要な役割を持っていると思います。
逆に、仕事で自己実現が出来ないと、それは社会への不満に変わっていきます。ヨーロッパの移民社会では、自己実現できない移民たちが「自分はこの社会で尊重されていない」と不満を感じるようになり、そこにISがアプローチをかけてきたりするそうです。

日本では、まだ全体的にはおだやかに見えるけれど、今後日本語が出来ない人が増えてくるとこの社会がどうなるかわからない、だから法律をつくろうという声が大きくなったということでした。

神吉先生のお話はとてもわかりやすく勉強になりました!また、学ばせていただきたいです。