傍楽 - Kaori's Blog

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

夜間中学に通う外国人の子どもたち

NHKで日本で高校受験に苦労している外国人の子どもの特集がありました。今、「夜間中学」の8割が外国人なんですね。少し、驚きました。

www.nhk.or.jp


高校受験において、外国人のために設けられた“特別枠”というものがあるようなのですが、この倍率が高くなっているようです。


特別枠とは、学力があっても日本語の能力が追いつかず、試験問題が理解できない子どものために設けられた枠のようですが、この枠を設けている公立高校は全体の1割以下のわずか7校、募集定員も少なく倍率が3倍を超えるところもあるそうです。

また、母国で中学を卒業する前に来日し、日本の中学に編入しようとしたけれど編入できる年齢を超えていてしまったため、年齢の上限が無い「夜間中学」に通う子どももいました。3年かけてやっと卒業、高校受験できる見込みとのことです。


こういった背景もあり、夜間中学で外国人が大幅に増加する一方、全国ではわずか31校しかなく、夜間中学に通いたくても通えない子たちが多くいると見られているとのことでした。

日本における外国人の日本語教育は、非営利組織に頼ってしまっているのが現状のようです。しかしながら、既に非営利組織で対応できる数ではなくなってきています。国が外国人を積極的に受け入れるのであれば、同時に日本語教育を制度として充実させる必要があると思います。この状況を放っておくと、大きな問題に発展することは間違いないと思っています。

「外国人だから、国籍がないからといって学ぶ機会が失われるのは悲しい。公のサポートシステムはあるべき。それが整えば彼らはもっと日本で力を発揮できる。」(夜間中学 教諭 佐野浩美さん)

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