傍楽 - Kaori's Blog

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

言葉の壁から避難所に入れなかった外国人~多言語通訳サービスの必要性~

言葉の壁から外国人も避難所に入れなかった外国人

台風19号では路上生活者が避難所から受入拒否をされたという命に関わる問題が発生しましたが、外国人も言葉の壁から避難所に入れなかったというケースがあります。避難所が満員だった場合の対応を外国語で伝えることができないと、外国人もなぜ避難所に入れなかったのかわからないため、日本の避難所は外国人を入れてくれないという誤解を生んでしまうこともあるようです。

「地方の体育館などは規模も小さく、避難できる人数も多くは確保できない。体育館などでキャパシティオーバーした時に、その旨を外国人に伝えられるようにしておく必要があります。しかし通訳の依頼が入った件では、結局避難所側は英語がわからず”NO”としか言えなかったのです」


「外国人当人もなぜ避難所に入れなかったのかわからなかった。避難所には物資などが全部届くのに、言葉の壁により『日本の避難所では外国人を受け付けてくれない』というネガティブなイメージが伝わってしまいました」
(記事「災害時、無料で通訳をしているサービスがある。そこに込められた想いとは(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース」より)

避難所に入れても情報弱者

 以前、鬼怒川大水害の避難所にボランティアに行ったことがあります。その避難所に多言語の貼り紙がありましたが、ごく一部でした。
そもそも、避難所の貼り紙というのは、避難所によっても得られる情報が違っているという情報の不公平さも感じました。これは外国人の方は特にそうだと思います。
また日本人でも、一番情報が必要かもしれない高齢者や障害をもった方、病気の方などが歩き回って情報収集することが難しいという問題もありました。

多言後通訳サービスの必要性

 多言語通訳コンタクトセンターのランゲージワン株式会社は、役所や病院、企業と提携して三者間通話の通訳サービスを提供していますが、災害時にはCSRとして、避難所や役所を主な対象に24時間体制で無償で対応しています。

headlines.yahoo.co.jp

ランゲージワンのような「人」によるサービスに加え、自動化ツールを使ったサービス、例えば、避難所の紙情報をOCRでテキスト化→それをAIで多言語化してネットに公開→避難所のモニタに投影するなどの仕組みも必要だと思います。