傍楽 - Kaori's Blog

「働く」とは「傍(近くにいる人)」が「楽(らく)」になること。日々の仕事を通じて社会に貢献する、社会事業家・活動家から感じたことを綴っていきます。

貧困問題

「アンダークラス化する若者たち」出版報告シンポジウム(1回目)に参加~サポステの来所者の変化について

先日、「アンダークラス化する若者たち」出版報告シンポジウム シリーズ1回目「若者問題とは何か」に参加しました。 アンダークラス化する若者たち――生活保障をどう立て直すか 作者:宮本 みち子,佐藤 洋作,宮本 太郎 発売日: 2021/03/26 メディア: 単行本(…

「燃料貧困」という視点~NPOインプットサロンに参加

一昨日は、NPOインプットサロンに参加。 テーマは、「エネルギーと健康から暮らしのニューノーマルを考える」で、講師は佐々木 龍郎 さん(株式会社佐々木設計事務所 代表) www.facebook.com この勉強会の中で、「燃料貧困」という言葉を始めた聞いた。収入…

子ども時代に虐待を受けた大人を支える

施設に来る子どもたちの心の傷 ホームレスになるまでSOSを出せない PTSDを抱えながら生きていくために必要なこと アフターケア相談所ゆずりは所長の高橋亜美さんが、2/4(火)のプロフェッショナル 仕事の流儀に出演されました。 www4.nhk.or.jp 以前国分寺…

映画「ジョーカー」の感想

ジョーカー観ました。 wwws.warnerbros.co.jp 個人的には見出しにあるような「格差と差別、弱者に無関心な社会に見捨てられた中年男性の内面を描くリアルな映画」という、自分たちとは切り離した同情の視点には少し違和感がありました。こういう視点が、そも…

「居場所カフェ」は学校の中にあるセーフティーネット ~居場所カフェが教育を変えていく@大阪③

高校内居場所カフェの生みの親、一般社団法人 office ドーナツトーク 辻田梨紗さんのお話から 感想 講演内容レポート ドイツへ視察 hsg(基幹学校)にあった「カフェ」との出逢い 帰国後、大阪で居場所カフェを開始 居場所カフェで出会った子ども達 居場所…

 つぶやきを相談に変える「となりカフェ」。排除しない学校を目指す大阪府立西成高校~居場所カフェが教育を変えていく@大阪②

日本で初めて高校内居場所カフェを導入した大阪府立西成高校 山田勝治校長 日本で初めて高校内居場所カフェを導入した大阪府立西成高校 山田勝治校長 感想 講演レポート そもそも「学校」とは何か? 「となりカフェ」が学校内にある意義 居場所カフェは教員…

子どもの声を聞く場としての「高校内居場所カフェ」~居場所カフェが教育を変えていく@大阪①

日本大学 末冨芳教授の基調講演「たのしい学校じゃダメですか?」 日本大学 末冨芳教授の基調講演「たのしい学校じゃダメですか?」 日本初の高校内居場所カフェ 子どもの声を聞く場としての「居場所カフェ」 変わらなくてはいけないのは「大人」 日本初の高…

横浜松縁会の勉強会に講師として参加させていただきました!

横浜松縁会の勉強会に講師として参加させていただきました。 横浜での会だったので、今回はNPO法人パノラマの広報として参加させていただき、前半は世界の社会問題と企業の取り組み(CSR/SDGs)、後半は日本の貧困問題に絞り、その中で貧困の連鎖を断ち切る…

夜間中学に通う外国人の子どもたち

NHKで日本で高校受験に苦労している外国人の子どもの特集がありました。今、「夜間中学」の8割が外国人なんですね。少し、驚きました。 www.nhk.or.jp 高校受験において、外国人のために設けられた“特別枠”というものがあるようなのですが、この倍率が高くな…

親の許可が無いと参加できない「ファミマ子ども食堂」について思うこと

ファミリーマートが「ファミマ子ども食堂」を全国展開させるようですが、それについての懸念と意見を書いた藤田氏のブログに賛否両論があるようです。 news.yahoo.co.jp ファミマの子ども食堂とは、実際にどのような取り組みなのでしょうか。プレスリリース…

越年越冬活動に参加!

明けましておめでとうございます。 毎年恒例ですが、路上生活者支援をしているTENOHASIの越年越冬活動に立教大学院 21世紀社会デザイン研究科 石川ゼミで参加しました。 越年越冬活動(12/30~1/2)とは、日雇いなどの仕事が途切れたり、生活相談をする福祉事…

NHKスペシャル “駅の子”の闘い ~語り始めた戦争孤児~を見て

NHKスペシャル“駅の子”の闘い ~語り始めた戦争孤児~を見た。 戦争の被災者で最も弱者である子どもたちが 駅で寝泊りし、「浮浪児」という蔑称で呼ばれ、とてつもなく大きな差別を受けていたという事実。誰ひとり「大丈夫?」と声をかけてくれる人はいなか…

目の前に倒れている人がいても助けられない心理

本当に毎日暑い。こうも暑いと当然のことながら、通勤ラッシュや帰宅途中に具合が悪くなる人を見かけるケースも増えてきたように思う。 私は倒れてる人(うずくまっている人)を見かけたら、声をかけるようにしている。 しかしながら、その前を通り過ぎてい…

TENOHASIの会報誌37号が届きました!~手厚い支援が必要な人ほど劣等処遇になっている~

路上生活者支援をしている「TENOHASI」の会報誌が届きました。 tenohasi.org 2018年総会報告として、炊き出しに並ぶ人数がやっと200人を切ったとの報告がありました。2005年から記録を取り始めてから、200人を切ったのは初めてとのことです。支援者の方々の…

「貧困という体験」が人に何をもたらすのか~他者に厳しい社会になった理由を考える~

他者に厳しい社会。弱者が弱者を叩く社会。これは、弱い社会の象徴である。まさに「分断社会」。しかし、彼らはなぜ叩くのか。それには、きっと理由がある。 先日の放送大学で聴いた神戸大学大学院の西澤 晃彦教授による「貧困と社会:貧困という体験~貧者…

「ホームレス」は路上に放置された障害者の問題~ハウジングファーストという逆転の発想から生まれた支援モデル~

今週は、ホームレス問題に取り組む「TENOHASI」代表理事の清野賢司さんのお話をお聞きする機会がありました。 tenohasi.org 清野さんは、都内中学校の社会科の教員をしながらTENOHASIの代表理事兼事務局長として活動されていましたが、昨年退職しTENOHASIの…

困難を抱えた若者のサードプレイス~西成高校にモーニングカフェがある意味~

今月7日は、大阪の一般社団法人officeドーナツトーク代表の田中俊英さんが地元立川で講演されるとのことで、職場からダッシュで駆け付けました。主催は立川青年会議所で、テーマは「大人も子供も繋がる場所~サードプレイスについて考えよう~」です。 ※offi…

【読書ノート】まなざしの地獄  尽きなく生きることの社会学<見田宗介>

社会学者 見田宗介氏が、1969年に19歳の少年N・Nが起こした連続射殺事件(永山事件)に材を取り、1973年に発表した社会学的論考。 タイトルの「まなざしの地獄」とは、人を出身階層で差別する都市の社会構造を指す。 まなざしの地獄 作者: 見田宗介 出版社/…